そう促され、私は娘を彼女に託すことにしました。少し不安もありましたが、不思議とそ知っている人だけが持つ、安心感がありました。やがて通夜が終わり、控室に戻ると、そこにはテーブルに向かう娘の姿がありました。誰にも見られないように隠しながら、何かを一生懸命に書いていました。随分と時間をかけて、書そして訪れた告別式の日、やはり娘は式場に入るのを拒みました。その傍らに、昨日と同「お父様、よろしければ……もう一度、私にお任せいただけませんか?ちゃんと届くように、私が一緒に歩きますから」そのひと言に、私は心を預けることにしました。彼女は娘の目線にしゃがみ込んで、何かを耳打ちし始めました。娘は、手に持っていた紙娘はそのスタッフの方に手を引かれ、そっと式場の最後列の席に着きました。彼女はその父の葬儀は、堺中央メモリアルホールで執り 行われました。しかし通夜が始まる時間になっても娘は式場に入ることができず、控室にひとり籠もっていました。私は、なんとか気持ちを動かしてやれないかと、何度も声をかけました。「おじいちゃんに、最後に会ってあげよう」「ずっと一緒にいてくれたじゃないか」けれど、娘はただ首を横に振るばかりでした。その頑なな姿に、どうすることもできず、ただ隣で黙って座るしかありませんでした。そのときでした。控室のドアがそっとノックされ、一人の女性スタッフが静かに入ってきました。優しい声で、まるで春風のように話しかけてくれました。「ここは、無理をしなくても大丈夫な場所なんですよ。お子さまの心が落ち着くまで、ここでゆっくり過ごしてもいいんです」私は思わず目を潤ませました。その言葉は、「式に出なさい」と促すものではなく、娘の気持ちをまず受け止めてくれるものでした。「お父様、少しだけ、席を外していただけますか?」のスタッフの言葉と眼差しには、人の痛みをいていました。じスタッフの姿がありました。をスタッフの方に見せながら、「じいちゃん、読んでくれるかな……?」と、不安げな表情を浮かべながらも、何度も頷いていました。娘さんの気持ち、 13
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